新規契約には数年を要する

どんな営業組織でも既存客とは、毎年1割から2割減っていく。

その数字を埋め、かつ昨年よりも高い数字が求められることに対処するには、新規先をどうしても作る必要があるのは明白な事実となる。
しかしその新規先から仕事を取るのには、数年かかる事実が横たわっているのであれば、数年前からその開拓をしておかないと数字のツジツマが合わなくなる。
それも、1年継続訪問しても契約になる保障はない。
3年目にやっと契約になりこともよくある。つまりその期間、訪問を継続していないと仕事はでないのだ。

この前提にたつと、初回訪問で見込がでないことが当たり前で、その後の活動をどう継続させるかが問題となる。
営業が訪問したから、待っていたとばかりにそれが欲しいといってくれる先などない。それに加えて、新規で訪問をした先から仕事にするには数年先になるというのを受け止めなければいとならない。
だから、数年に及ぶ活動を計画的にくみ上げる必要がある。それを今の仕事にビルドインしなければいとならない。

営業担当者が異動などで変わることがある。前任者は、こまめに2年間も訪問を継続していた先であっても、次の担当者が、どうせここからは過去の実績もないし、わざわざ訪問する必要がないと判断したら、今後の訪問はなくなる。

この現象は、組織としてのターゲッティングの認識が共有されていないことが問題なのだ。
なぜ、ここを訪問しているのか、その理由が形式知となっていないことで起こる。
前任者が2年間訪問を継続して、その営業マンと会社の信用を築いてきても、次の担当者の認識がなく、訪問をしないと、前任者の2年間の活動は無駄となる。

この2つの前提を受け入れると、営業のプロセスがいかに機能しないかが歴然とする。これこそが時代の変化なのだ。この時代の変化をまず認識して、その対処策を考えなければいとならない。この時代の変化に、営業組織も進化しないと太刀打ちできるはずがない。

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Gyakusan Eigyo